波風
1ヶ月以上ぶりだろうか。
あの娘を見かけた。
目も合った。
無反応ではなかった?
ぶすっとしてた。
きれいだったけど。
多少は揺れる。
彼女の視線に晒されるだけで大変なことになったのだが、今はある程度落ち着いて見られることができる。
なんとかなると言ってくれる人もいる。
でもそれはたぶん、うちとあの娘がくっつくのではないのだろう。
うちがあの娘ではない誰かを好きになるということだろう。
護りたいものを守り通せない哀しみなんて味わいたくないのだよ。
どれだけ後悔することになっても。
人生は一度きり。
もしあの時・・・。
なんて考えたら後悔なんていくらでもできる。
うちの想いを貫けない人生なんて、後悔すら値しない人生だと思う。
どんな生き方をしようと、うちの自由なのだけどね。